2006-10-26から1日間の記事一覧

箱舟が出る港 第三章 一節 カタストロフィの日傘 二

着地したところは、小さな公園であった。 商店街の外れ、向こう側には家もない田園地帯が広がる。 誰も居ない公園は夕闇に包まれて、弱くなった蛍光灯が 寂しく点いては消え、集まった蛾や虫達が、驚いたように飛び去り、 夕闇に消えて行く。 悪意に気づいた…