2006-12-05から1日間の記事一覧

箱舟が出る港 第三章 一節 カタストロフィの日傘 十

大木から 跳躍した 格闘家の体は 電光石火の如く 化け物の体に迫った。 所謂空手道の真髄、 鮮やかな三角飛びである。 それよりも早く上からの鋭い足の攻撃が、 まるでトンネルへ入る 新幹線のような音と風を纏いながら、 頬に摩擦傷をたたきつけた。 辛うじ…