2007-01-28から1日間の記事一覧

箱舟が出る港 第四章 一節 戦い 四

腐った魚が、無造作に路上に放り投げられた。 腐ったというより、賞味期限が切れた、と言ったところか。 売るか捨てるか、鉢巻親父が迷っていた、アイナメである。 アイナメの死んだ眸は、己が身の回りに円を描き、 放射状の意思を投げかけている。 トン、と…