2007-03-31から1日間の記事一覧

箱舟が出る港 第六章 二節 装束 一

総理府内閣官房室。 眉間と削げた頬に 太い何条もの こびり付いたシワは、 年齢と性格を饒舌に 物語っていた。 白すぎる青冷めた顔色は 薄情そうで、 薄い唇はそのシンボル のように今、静かに開かれようとしていた。 関東信越国税局長、国友久司。 「学校法…