2007-05-01から1日間の記事一覧

箱舟が出る港 第七章 一節 駆逐艦大風 知流源吾 三

帰り道の岩をまたぐ二人に、 人がぶつかった。 宮司の装束を身につけている。 宮司が倒れた。 「アレは、アレは!?」 獰猛な犬のように 地面を這っている。 「すまん、すまん。 アレとはなんぞな?」 大柄な源吾が大丈夫かと続け、 宮司の手をとり、 立ち上が…