クラス会

クラス会

数年前知り合いが自殺しちまった・・・
知り合いといっても
お客様というほうが適切だろう。
実家が商売をやっていて、
よく買いにきてくれた老人であった。
自宅にはこの人ひとり。
市街地から外れたこのあたりは
只でさえ人が少ない。
車で10分も走れば、
綺麗な街並があるというのに、
ここは寂れる一方だ。
孤独死だという。首吊りだったと聞く。
小柄な体を寒そうに丸め愛嬌のある話し方で接してくれた
あの方の死には驚いた。


二年半近く前の合同同窓会から、
懐かしい人々が集うことが多くなったと聞く。
クラス単位の会であったり、かつて仲良しだった方方の集まりであったり・・・
まぁ自分の場合、合同から次の一回目を越して、
1年半ぶりに参加させてもらった次第であった。
何度かの会合の誘いに応じなかったのは理由がある。
そう度々開催していると懐かしさも半減し、
同僚とか近くの友人達との酒宴と同じレベルになってしまう
その事がひとつ。
思いなおして参加させてもらったのは、
同クラスだったO君の死による要因が大きい。
まぁそろそろ癌とかの病気になってちっとももおかしくない
年齢になり、こういった会合はくだらんようでも、
何か大いなる意味があると自分ながら悟ったのである。


会場は同クラスでレストランを経営するH君のところ。
料理はさすがに美味くうまいながらも酒ばかり飲み、
失敗したと思ったw
まぁ昼時たまにオムライスとか食べに行っているので、
今度はゆっくりと各メニュー全て味わいたいと思う。
多分蘭亭というそのレストランは、つくば市で一番おいしい
店であり、量も多いと思われる。


酒宴が進むたび誰しもが悩みを抱えていることにきづく。
男女問わず離婚した者も多いのには驚いた。


「皆んなさ、学生時代を振り返ると、切ないよな、
哀しいよな・・・ええ、おい?・・・
そうでもないか?幸せなんだな・・・」



昨年あたり同窓会・ラブアゲイン症候群とかのドラマがあったが、
自分の場合同級生とは付き合っていなかった。
ひとつ下の人と付き合っていたけれど、
二年程度でさよならをしたことを覚えている。
そしてその人は今どうしているとか一度も振り返ったことはない。
ああいったドラマのような恋が成立するかどうか知らない。
自分自身結構身持ちが固い方なので、
どっちかが既婚の場合つきあったとしたら不倫になるので、
これはあまり好きではない。
既婚の人は一時の遊びとして相手してくれるのだろうが、
それに命などかけると泣くのは独身の方である。
相手が必ず伴侶と別れるからなどといっても、
いつ実現するかわかったものではないのである。


家庭が上手くいっている人、子供がいる人はいい。
老人になっても面倒みてくれる人、話し相手がいる。
未来は解らないが、この先孤独死などの確率は低いだろう。
自分の場合伴侶も子供もここにいない。
まあ理由がありまして、
別居している次第でございます・・・


朝四時に起き夜八時に寝る毎日。
あまりにも速い就寝は、起きていてもやることがないから・・・
女房の酌で一杯も、子供との会話もないし、テレビもつまらないから・・・
だからはやく寝てしまう。
夢の中の方がいい事があって楽しいから寝てしまう。
まぁ半年寄りのような生活だけれど、体にいいんだろう。
そう無理にいい聞かせて、また一日が終わってしまう。


このまま行けば多分ひとりきりの老後を迎えることが目に見えている。
孤独死は辛い、本当に辛いと思う。
そうならないために、歳をとっても友人と語り合えるような土俵を
今から構築しておかなきゃならない。

現況ではご先祖様に申し訳がたたない。
数年前に一度死にかかった身である。
よって死はクラスの誰よりもさほど怖くはない。
犬死は嫌だけれど。
孤独死はもっといやだな・・・


もしも運命というものがあるのなら、
ここに来て頻繁に会合する機会の多くなったC組。
中学も大学も一度も同窓会などやっていない。
この連中とはこれからの多分長い年月の中付き合っていくことになるだろうな。


しかし宴のあとのひとりはいつも寂しい。
志半ばで例え自分が死んでも、
Oくんのようにみんなに思い出してもらいたいとおもう。
宴のあとはいつも寂しくて困るなぁ・・・



※AさんY君肖像権を無視してすいませんですなw
今度おごってください