古代文明と大河

古代文明はしばしば大河のほとりで誕生したといわれている。
アンデス文明のような例外もないわけでもないけど、古代オリエントの主要
文明であるメソポタミアとエジプト、それとインダス文明が大河と深い関係
にあったことは否定できない。


まずメソポタミアだが、このギリシャ語の名そのものが【ふたつの川の間】
を意味している。その川とはチグリス、ユーフラテスであり現在ではアラブ
川と名を変え、ペルシャ湾流入している。古代においては、このふたつの
川は別々に海に流れ込んでいたようだ。


この二つの川の下流地帯に古くからシュメール人が最古の都市を作り、神殿
学校、交易場などを設けたが、ここではふたつの川が重要な交通路となった。
ノアの箱舟】の原型である葦船や、イカダ、レバノンの杉で建造した大型
の船が東西の産物を運び、また、商人や軍人を遠方に送り込んだのだろう。


次にエジプトはいうまでもなく【ナイルのたまもの】であり、繁栄した時代の
名残りである多くの遺跡は、ほとんどがナイル川のほとりにある。ここでも
ナイルは重要な交通路であって、アスワンの石材をはじめ多くの品物が南から
北へと運ばれることになる。しかしエジプトでは、ナイルには特別な役割が
あった。それは毎年ナイルがひきおこす大洪水であって、これによって土が
下流に運ばれ、デルタ地帯は肥沃な農地となる。


インダス文明も、その名の通り、インダス川に全てを依存していたと思われる。
古代人にとって河川は交通および灌漑のほか、防備にも役だったのだろう。




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火火=ひびです。

陶芸家の夫との破局、食うや食わずでの娘と息子ふたりの子育てと、古代穴窯による
信楽自然釉の再への飽くなきチャレンジ。
そして娘との確執と、白血病を発症した息子(窪塚俊介)を支えての果敢な戦い。
前半烈女伝、後半は闘病ドラマ、といった感じですが、そのパターンを外しているのは、
ヒロイン役の田中裕子の、柔軟な演技、存在感の魅力。

滋賀県発の映画ですね。


他出演者  池脇千鶴石田えり黒沢あすか遠山景織子岸部一徳など