熊の脅威 其の壱

羆嵐

北海道登別にクマ牧場があります。
洞爺湖支笏湖、白老などへ行った道すがら、
「可愛いので行ってみよう」
誘われて、それほど興味はなかったんですが、
過去二度ほど行った事があります、随分昔ですけどね。


確かに可愛い。
巨体に似合わず細かい芸はするし餌をおねだりする姿は、
くまのプーさんをはじめ沢山のアニメキャラが象徴するように、
おおらかでやさしく頼りがいもあったりとの印象ですよね。
ところがだ、日本列島に棲む獣の中で、



これほど恐ろしいものはいませんわ。



まっ、人間様も【獣】の範疇に強引に入れるとすれば、
一番怖いのは熊でもなく、ヤクザ者でもシャブ中でもなく、





発情したダミ声のおばさんですけどねw


あれは怖い。女が終わるのが近いので、


焦りから、下は高校生くらいから、


上は同年代の男程度までと、


汚くなった自分を理解せずに、


片っ端から色目光線を使います。


(ばあさんの分際でジジイには使いません。


オヤジは要らない、などとほざきます)


破壊力抜群、死神ビームともいい、


二年で相手は地獄行き。


損得勘定もあるので


直ぐには殺しません。


実に大変な力を持ってますw





まっ、見られることを前提に


魔除け代わりに聖書でも持っておけ


ば大丈夫だろう。


あっ、余談でしたw


すいません




今年はあまり聞かなかったけれども、
私の住む筑波山麓は、猪、の害が結構ある。
山に食物がなくなると、麓まで下りてきて、
田畑を荒らしたり、
時として農産物の入った民家の小屋まで襲来する。



―――あー、あんな格好で大丈夫か?
どこから来たのか知らない人たちが、
軽装備で小高い山林の中へと、
猪刈りに入り込む姿を何度か見ています。










だが、たかが猪と思うなかれ。
甘くみてはいけない。








前にも書いたと思うが、
ガタイのいい空手の有段者が、
思い切り背後から蹴りを入れても、
意に返さず
のんびりと樹木の中に消えていった猪の姿を、今だ忘れてない。
たかが中型犬ほどの大きさにも関わらず、だ。
本気で怒らせたら、
素手ではとても勝てないはずです。
猪に殺された人などほとんど聞かないので、
知らない人は、たかが野生の豚、
程度の認識しかないのでしょうな。


猪は馬鹿ではありません。
なんでも墓地に供養であげた饅頭などを食われ、
ようやく捕獲したイノ公を大の字にして樹に縛り付けたとかの
爺様もいるようですが、奴らに【みせしめ】などは通じません。
怯みません。
逆に爺様ボケたか、信仰宗教にでもハマったかと勘ぐられるのが
オチであります。



野生の生物、猪を家畜化したものがブタです。
以外なことに豚にも牙があるようです。
幼少時に牙は人の手により切断されると聞きますね。
著名な空手家石井和義氏が、
これも思い切り豚の頭に拳を叩きつけた話があります。
やはり豚は意に返さず、のんびりと餌に向かったらしい。
豚でさえコレモンです・・・
金属バットでも持てば別ですが、
人間の力など所詮この程度だと思います。




猪を捕獲に来るもいいけれど、


充分気をつけて欲しいものであります。



で、これが熊となったら・・・
猪どころの騒ぎではありません。




http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%AF%9B%E5%88%A5%E7%BE%86%E4%BA%8B%E4%BB%B6



世界最大の獣害事件といわれる三毛別羆事件の詳細は上記に譲るとして、吉村昭著、羆嵐から抜粋して、熊の力と襲われた時の恐怖を五回に分けて書いてみようと思う。






―――仏を見つけたようだな



たしかに男たちは、袋のようなものを引きずっておりてくる。
それは、遺体を包む目的で携行していった厚い布であった。


―――少しだ


―――少し?


区長が尋ねた。


―――おっかあが少しになっている







〜続く〜


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
こちらも三毛別羆事件を書いたものです。

慟哭の谷―The devil’s valley

慟哭の谷―The devil’s valley