つげ義春作品の哀愁の人々 五 コマツ岬さん
☆「ひゃっ ちめたい」☆
春か秋なのでしょうか?
この人の名は作品にはありません。
コマツ岬さんとでも呼ばせてもらいましょうか。
経緯は実にシンプルです。
おかしな格好で横になり、
せんべえを食べながら奥さんとともにテレビを見ている。
コマツ岬の生活なる番組です。
素潜りをしてカニを採る女の人が描かれていました。
なんとも肉感的で上半身裸です。
カニはたくさん採れます。
「面白いように採れる。こんな簡単なら俺にだって。
いっちょやったるか俺も」
意を決したコマツ岬さんは、変な形のビルの影から出てきます。
初めて読む人には意味が解らないでしょうね。
何しろ何度読んでも今だ自分にも理解出来ない内容です。
見た夢をモチーフにしているとの解説もありますが、
それを下地として心の不安を表現した作品とは思われ。
人の心の奥底は綾ですな・・・
縦横無尽 不透明な蜘蛛の巣のようなものが眠っている?
まぁコマツさんの顔を見ると
哀愁の中に混合されたなんとも不条理なユーモアがあり、理解出来ないながらも理解出来ない可笑しさに笑ってしまうこともあります(矛盾だねw)「ひゃっ ちめたい」
※箱舟が出る港 を再開致します こちらも宜しくお願いします※
http://d.hatena.ne.jp/murasameqtaro+TSA/
- 作者: つげ義春
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