勧善懲悪

murasameqtaro2010-12-10

勧善懲悪な物語の筆頭格水戸黄門
TBSで夕方再放送しているとは知らなかった。
まあ新聞も二、三年まともに読んでなかったし、テレビに至ってはくだらないバラエティ番組、面白くない芸人ばかりで、
殆ど見ない生活だから仕方ないか。

ええと黄門様には佐野浅夫さん。
・・・ああ、
愛嬌ある丸顔の人かと思い出した。
個人的には生まれる前から居た、かっかっかっの東野英治郎の爺さまが一番よかったが、今の黄門様より佐野さんのほうがまし。なぜなら里見浩太朗が演じる黄門様はなんとも若々しく見えて、ジイ臭くなく、さらにはかつて家来の助さん役だったが為、どうにもなじまないのである。
まあ、ようつべやニコ動にもないし、今度録画してゆっくりと拝見しようとおもう。大いなる暇つぶしが出来て良きなりと喜んでいる。



で悪きをくじく黄門様。
周知の如く実像は漫遊などしていない。
原典は多分立川文庫だと思われる。
文庫にあった創作を誰かがより脚色して今に繋がったと思われる。
徳川光圀という人物は確かに領民にとっては名君だったとされるが、副将軍という立場をとって、将軍が諌められなかった悪党を退治する発想は見事である。
判官贔屓大好き日本人にとって高度の演目だろう。
似たようなドラマに必殺シリーズがあったが、中村主水の性格はいまいち掴めなかった。
仕事はいい加減で家庭では頼りない婿殿、しかし剣の腕前は確かであり、報酬として金を貰うが、悪を懲らしめるのは一緒である。
まあ必殺を考察するのは以後の機会に譲るとして、日本人はこのような人物像が大好きだから、長年続いているのだろうな。



時おりしも茨城県議会議員の選挙が近づいている。
まぁ自分の場合選挙などここ十数年来行ってない。
土木建設業者が立候補に絡むと行きたくなくなるのである。
談合で逮捕のニュースは時たま耳にするが、公共工事には付き物。
入札の前に○○業協会などに出入りすれば、堂々とその話が行われているからマスコミ関係者は行ってみるといい。


政治は金と暴力であり綺麗なものは存在しない。
また清廉な人物が当選したとしても、いつの間にか金に塗れる事になるのが相場である。
「立候補者自らお願いに参りました」金きり声で連呼する。当たり前だろう。


ぇ、当選したいのは誰なのよ
と笑ってしまう
馬鹿のひとつ覚え常套の一句、これを言う候補者は信用しない事にしている。コノヤロ適当な奴だなぁ・・・と。




平成の黄門様を気取っているのは渡部恒三先生様か。

確か某週刊誌にコラムを書いている。印籠を突き出す写真も添えてあったな。だが過去どんな事をしたのか、まぁ興味がある人は調べてみるといいだろう。大衆が望んでいるのだから、篤志家兼憂国の志士でも居れば黄門様になればいいと思うよ。
筋書きがあってもいいから、そのような人物が出てこない限り日本の未来は暗い。
総理大臣がこうにもくるくる変わること事態、異常さの証明ではないのか。
明後日投票の県議会議員選挙
無効投票で水戸光圀、と書いてもいいかな?と思っている。
渡辺恒三などとは頭が狂っても書かないなw
ならば俺の名を書いたほうがマシだな・・・
寒いので黄門様の頭巾が欲しかったところなんですが?






最後の忠臣蔵 (角川文庫)

最後の忠臣蔵 (角川文庫)

忠臣蔵に関する小説は大抵目を通したと思っていた。
池宮さんは四十七人の刺客の著者でもあり、好きな作家のひとりでしたが、知らなかったのは迂闊だった。

冠に惹きつけられる。
最後とは何か?終わりではなかったのか?
47人が切腹してお終いではなかったのか?

興味深く原作を読んでみた。
違う視点からの最後、なのかと。

時のたつのも忘れ二度、三度と読み返した。
運命に左右されたふたりの忠臣がそこにはいたのだ・・・

その生き様が最初は理解出来ない。

このような人生があるはずがないという迷い
が一度目。
自らの心の迷いと対比させる二度目の熟読。
そして三度目には涙なしでは読めなかった・・・

日本人が忘れた心、歴史の年表はいらない。
こうにも清き流れが日本人の体にはあったのだ。
魂が洗われるような傑作である。