個人情報の保護に関する法律 一

本人様

通称個人情報保護法
今から五年前、2005年に施行され、現在老若男女耳に定着した事だろう。
その頃自分は人事も兼ねていたことは前述のとおり。
個人レベルでの話であるが、何とも嫌な法が成立したものだと振り返る。


求人を出せば毎日のように履歴書が集まった。
初期の頃一次書類選考は自分が追行し、これは、と思った人物は上に回す。
ところがあまりに応募が多すぎて、上が悲鳴をあげる。
・・・写真を見ただけでおおよそ解るから破棄すれば?と(笑)
折角書いてくれた書類。
職務経歴を入れれば大変な情熱を費やしているはずである。
今はいい、だが長い以後の年月の中でだ。
応募してくれた人とどのような関わりを持つか分かったものではないのである。
出来るだけ一次面接はさせてもらった。
やがて他の業務に多大な支障あり、書類一式は返さなくなった。また連絡もしない。
今では当たり前になったようだが【書類選考の方のみご連絡します。応募書類は
個人情報保護に鑑み弊社で責任を持って処分差し上げます】


嫌な法と思ったのはもっと大きな懸念があったからだ。
言論統制に似ていると。
報道の自由が奪われるのではないかと。
マスコミは法案成立の前に書きたてたはずである。
例えば大物政治家が巨悪を働いていた匂いがするとする。
嗅ぎ回る報道関係は勿論一般市民に対し、この法は牙城にならないか?
マスコミは闇を追うが、個人情報保護の錦の御旗のもと、光りを当てることが難しくなるだろう。
追えば追うほどにこの法律が邪魔をする。
法抵触の元逮捕されるのは反対に追う側になる懸念が高いと考える。

このように法律とは政治家のために上手に作られているのかも知れない。


一党独裁国家個人崇拝はその暴力性が極めて見やすい。
洋の東西を問わず民主主義国家は巧に隠れみのを作るが、日常市民は法の暴力性は忘れているに過ぎない。

〜続く〜