Coin-operated laundry blues 2

murasameqtaro2013-10-14


朝が早い。
夜は酒飲む以外用事はありまりないから、早く寝てしまう。
娘の酌で学校の話を聞いたり、世界史や会計を教えられたら・・・。
そんな当たり前の団欒の時間が私にはないので、
仕方ない、体を休ませる。
諦めると日中の疲れが倦怠感を呼び起こし、いやがおうにも布団が誘う。
帰宅して食事を作り、洗濯をすると今日も役目が終わったな、と
どっと疲労感が出る。
つまらない一日だったが、
とりあえず生かされているから。


四時半には起る。
ほぼ21時に寝るから約八時間前後の睡眠、
規則正しいといえば聞こえはいいけれど、
本当はもっとやりたいことがある。
たそがれてしまうには、まだまだ若すぎる。
支えるものがあれば何事も頑張れる。
これは世の中のお父さん誰もが知っていることだ。



ジョギングをする。
健康の為という意識は全くない。
もう何年も続けているから生活の中に組み込まれている。
惰性と呼ぶかも知れない。

いい事もある。季節の推移を身で感じられる。


未明、街は暗くなった。



時節の移り変わりが実感できる。
何をしているのか?いつもいつもジョギングの途中で寄る、
自販機の横の家は明かりが点いている。
一階も二階もこの家だけに光が点っている。



新聞配達のバイクが走り去る。



家はごく近い、歩いて三分、小学校の同級生。
女番長であった。
髪を振り乱し俺たち男どもにも力の戦いを挑んできた。
上背もあり横は丸々と太り腕力もあった大女。
今でこそ自分達男どものが体格はとうに勝ってしまったが、
あの頃は女相撲取りのようで、
掴みあいでも男と五分の勝負をしていた○井。
中学になったら突然おとなしくなり、ちっとも目立たなくなる。
話題すりゃならなくなった。



家々は密集してはいるけれども、田舎である。
街路灯は暗い。
秋にもなれば未明の町は真っ暗といっていいほどだ。
その中に明かりあり。
しかし街の暗さよりも、
明かり持ちながらも暗い印象があるのは何故か?
答えはその中にある。
まだ寝てる人々が殆どの時間帯、
いつもいつも煌々と明かりを灯していることが、
何らかの悲しみを伝えている気がしてならない。



質は違うけれども似ているか?
一番奥の部屋、路上から私の部屋の明かりは見えない。
この部屋だけが早々と電気をつけているけれども、
あっちは違う。


街路灯に我が舞っている。続く〜全三回〜


★★★★★★★★★★★★★★★★



手に通帳
「はい、一日終わったぞ」
と毎日少しずつ入金する。
ATMカードを渡しはしたが、使った形跡がない・・・
けど自分は一日ごとに入金する。
これが娘と自分を結んでいるたったひとつの作業である。



近頃あまり笑わなくなった自分が
すこしだけ笑みを見せる入金記帳後。


ポケットの中の金は、一日の汗。
引き出して使ってくれた方が、どんなにましかと思うよ。


★★★★★★★★★★★★★★
これが娘の心象なのかな?
はっきりとは意味がわからない歌詞だが、
なんとなく・・・なんとなく
けど俺は娘に何をしたのだろう?

電話は勿論メールも手紙も、来ない