山田浅右衛門

山田浅右衛門


テレビは殆ど見ません。
つまらないからです。
見ているのは録画した古い水戸黄門シリーズくらいなもの。
結構時代劇は好きでして。
就中、一番好きだったものは、やはり必殺シリーズですかね。
殺陣というより格闘に近い容赦のない仕置き・・・
その魅力はここで改めて書かなくとも、
私もファンの方と同じように感じてます。
阪神ファンなら誰でも知っている、
往年のスラッガー藤村富美男さんが、
殺し屋の元締めとして登場したシリーズを
確かテレビ朝日の午前中の再放送で観たのですが、
実に渋くお似合いでした。
も一度観たいのですけどね・・・



当然中村主水さんが好きですが、
シリーズの中で(古いものはよく知りません・少し前まで
ようつべにうPされてましたが、削除された模様)
一番好きだった正義の殺し屋は山田浅右衛門殿、
二番目が理知的な糸井貢さん。
山田さんは必殺仕事人激突で、
滝田栄さんが演じていましたね。



組紐屋、仕立て屋、飾り職人、時計屋、三味線屋など
町民階級の殺し屋が多い中、
主水以外で現役の武士が仕掛け家業をするのは、
このシリーズくらいなものでしょうかね?



で、浅さんは公儀の首切り役、死刑執行人です。
威風堂々たる実に立派な風貌で、実に誠実そうな眼差し。
それまでの滝田さんはさほど大柄でなく、
いいお父さんを演じていたよな記憶アリ・・・
イメージとは異なり、剣豪姿が実にお似合いでした。
その浅さんですが、ウィキによりますと、
こともあろうに、身分は浪人であったようです。
浪人風情がなんで公儀の首切り役など勤まったのか?
よく知りませんがね。



公儀の介錯人と言えば拝一刀(架空の人物)
さんをよく存知あげております。
同田貫を振り回し、復讐の冥府魔道を歩く姿を忘れはしません。
まぁ、介錯人は武士の切腹を手伝うものであり、
一般の犯罪者如きを処刑するには浪人風情で充分である、
といったところなんでしょうかね。



蔵書に拷問刑罰史、という本があります。
P157〜P158に山田浅右門の記述がありますので
ご紹介です。

●首切りの御用をつとめて帰宅した夜は、
山田家では蝋燭をあかあかとつけ、
昼のように家中を明るくし、
友人や門弟を呼び集め、芸者まで呼んで、
どんちゃん騒ぎの酒宴を開いたという。
山田家の出費の中で蝋燭代、油代が以外に多かった
といわれてる。
ある時は人相の悪い兇状持ちらしい男が、山田邸に現れ、
どうせ首を切られ、肝を抜き取られて、
お宅の家伝薬になる身であるから、
生前、前金で俺の首を買ってくれ
と掛け合った逸話もある。
浅右衛門が首切りの御用で出向くときには
必ず、自宅の仏壇に、その日斬首する人数分だけ
蝋燭を点じて出かける。
刑場で一人斬ると自宅の蝋燭が一本ふっと消える。
二人目を斬ると、二本目が消える。
全部の灯明が消えると、家人は、
「今日の御用はもう終わった」といって
主人帰宅の準備をする。
ほどなく浅右門が帰宅するのが常であった●



必殺仕事人激突で
この逸話があったかどうか忘れました・・・
主水さんの家庭では、
喧騒と静寂の儀式などなく、
喚かれてばかりで可哀想でしたなw


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