あずみ 弐 宮本武蔵

宮本武蔵


いつだったか忘れたけど、
全日本剣道選手権か何かで、
二刀流の剣客が優勝したとかの記事を
読んだことがあります。
子供の頃、プラスチックの刀で遊んだりしたけど、
確かに二本の方が強かったと思い出します。
しかし本物の刀を持ち斬り合いとなれば、
一刀と同様の腕力や膂力とか速さが独立して
左右の腕になければ、二刀流は劣勢だ
と聞いた事があります。
要するに卓越した腕力がなければ、
二刀を操るのは無理である。
多分そうでしょうね。


受けはやや有利かも知れないけど、
一刀の方が強いと思いますよ。
流派を鑑みても、
二刀は実に少ないのもその証明でしょうし。
親父が大少二本の本物の刀
(備前長船・剣道はやらない)を所有してますが、
けっこうこれ、重いですよ。
少し悪さをした高校時代
これで切ってくれる」と言われ、

あわてて裸足で逃げましたけどね( ̄▽ ̄;)



一見細身の自分ですが、実は肩から腕、
腹筋などは少し筋肉質で、
ほんの少しだけ腕力には自信あります。
けれどもとてもじゃないけど・・・
大刀二本など自由自在に振り回せるものではない
そう思いました。



武蔵を主役にした漫画は当然多いです。
吉川英治さんの原作を忠実に描いた「宮本武蔵」、
有名な「バガボンド」、
古きは本宮ひろ志さんの「武蔵」などなど。
みんなイケメンであり実にスマートに描かれています。



ここが気にくわないんですよねぇw


いくら主人公であっても、
歴史漫画に関して私はこの手の顔は好きでなく、
限りなく実像に迫った絵に愛着を持ってます。
作者小山ゆうさんも
武蔵を主役にした漫画を書こうとしたならば、
お〜い!竜馬」のように、実象とかけ離れた
かっこいいイケメンになった事でしょう。
まあ、主人公はそうする以外ないでしょうしね。


余談ですが坂本竜馬を漫画にする場合、
武田鉄矢さん顔でなければいけません、そっくりです。
また近藤勇トミーズ雅さん、土方歳三加勢大周さん、
沖田総司は爺さんですが、神山繁さんを写実してってとこで、
新撰組始末記」を誰か描いてくれませんかね?


水戸派の初代局長、芹沢鴨新見錦などは悪名高いので、
登場は遠慮して貰い・・・ 
もっともそれじゃ売れないかな。


嗚呼、また主題からそれてしまいましたw



で、あずみにおいて武蔵は、
大男で怪力を持った人物として描かれております。
これは

実像に近い武蔵の姿と思ってます。


例えば膨らんだまぶた、ひげ、
肖像画にある武蔵を参考にしているはずです。
より似ているコマがありますが、
いずれの機会に譲るとして。



コレって実に威圧感がある構えではありませんか。
地上最強の動物、優勝候補の一角、
北極グマでも一刀の下に瞬殺出来るような迫力です。



宮本武蔵とは何か?
そう問い掛ければ答えてくれるような構図です。
フキダシ(セリフ)には「・・・・」が多く、
思慮深い性格を表現しております。
圧巻なのはあずみとの対決シーンではなく、
伊達政宗との会話でしょうね。



徳川家剣術指南役の柳生宗矩小野忠明
ふたりへの対抗心もあり、
武蔵はこじんまりとした大名では仕官しない。
しかしいくら名高い大名であろうと、
器が狭ければ仕官しないという誇り。
あずみが命を狙う伊達政宗と対面した武蔵は、
伊達の器量を計ろうとします。
政宗との心理合戦の描写が実に巧みで、
軍需学や芸術にも稀有な能力を持つと言われた武蔵の感性を、
上手に表現しておりますです。

尚武蔵は「俺は勝ったのか、負けたのか」
と思慮しておりますが、あずみは、切られていたはず。

なぜならあずみ自身が、

「俺は切られていただろう」と言ってます。




あずみに戦いをしかけた強いキャラはたくさん出てきましたが、
あずみ以上の腕を持った剣客は
この宮本武蔵を置いてひとりもいないはずです。





まぁ現代の剣道界に武蔵が現れたなら・・・


残念ながら、竹刀や木刀での戦いでは
・・・負けると思いますよ、たぶん。
時代が違う、長身で体格のいい剣士が沢山いますし。



まあ,殺し合い・・・ポン刀なら多分敵はいないでしょうが・・・
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